ビタミンDがなぜウイルスに効くのか?

前回のブログでは、ビタミンDを推奨する内容を書きました。
ではなぜ効果があると予想できるのか?

前回エンベロープという脂質二重層を破壊する作用について書きました。

ビタミンDは免疫細胞を介して、抗菌・抗ウイルス物質を分泌させます。
具体的にはビタミンDは「カテリシジン(カセリシジン)」「ディフェンシン(デフェンシン)」という抗菌ペプチドというものを産生させます。

カテリシジンもディフェンシンも、血中ビタミン濃度が低いと、それらの抗菌ペプチドが減少することがわかっています。
また日射量が減る冬の間は、気道粘膜におけるディフェンシン分泌が減少することが報告されています。

また他の報告では、
LL-3というカテリシジンに属する抗菌ペプチドは、インフルエンザウイルスやHIV、コロナウイルスなどエンベロープを持ったウイルスに対し、強い抗ウイルス作用があることがわかっています。
そして、「LL-37の最も強い誘導剤は活性型ビタミンD」であると報告されています。
ビタミンDは免疫細胞のマクロファージに取り込まれ、カテリシジン産生を促進させます。

東京慈恵会医科大の浦島充佳教授の研究によると、
小中学生にビタミンDを投与(1日1200IU)することにより、インフルエンザ発症を4割程度予防できたとあります(2010)。
ハーバード大学の教授も、「ビタミンDにより急性気道感染症がおよそ半分になる」と報告しています(2012)。
また2017年の国際共同研究(日本、イギリス、アメリカ、カナダ、イスラエル、ベルギー、ポーランド、ニュージーランド、オーストラリア、レバノン、インド)の結果では、
25(OH)D濃度が10ng/ml未満のビタミンD欠乏の人に、ビタミンDサプリを内服してもらうと70%の急性気道感染症予防効果があると確認されました。
ちなみにこの研究では、喘息の重症化も防ぐことがわかり、25(OH)D濃度が10ng/ml未満の人は66%も重症化を防ぐことがわかりました。

クリニックの患者さんでビタミンD濃度を測定すると、高齢者に限らず若い人でも10ng/mlの方をみかけます。
たいがいは10~20ng/mlで、初診時に20ng/ml以上いっている人はまずいません。
100人中1人いるかいないかくらいです。

ビタミンDを積極的に取らない手はないと思います。

けれど、上記の作用を示すためには、ビタミンDが生体内で活性型ビタミンDに変換されないといけません
活性型ビタミンDに変換するときにマグネシウムが必須となります。

必ずビタミンDとマグネシウムはセットで摂取してください。

 

日本でも感染者が報告されていますが、今のところ沖縄では報告されていません。
沖縄も中国からの観光客が多いところです。
ひょっとしたらビタミンD(日光による産生)が関係しているのかもしれません。

100年以上前から結核など感染症の治療には日光浴や光治療がおこなわれてきました。
怪しいと思ったら、たくさん太陽の光を浴びてください。
仕事などで日光浴する時間がなければ、ビタミンDサプリで補充した方が効率は良いと思います。