新コロワクチンとディオバン事件と森下竜一氏

・新型コロナワクチン(アンジェス)
・ディオバン事件
・森下竜一氏

上記ってすべてつながっているんです。
あきれるほどに、すべてお金がらみで。

まず最近テレビでも時々聞く大阪の企業アンジェスが開発している新型コロナワクチンについて。
アンジェスは大阪大学教授の森下竜一氏が作ったバイオベンチャー企業です。
今回新型コロナワクチン開発に手をあげました。

そして、2020年5月日本医療研究開発機構(AMED)はアンジェスに20億円の開発助成金を決定しました。
ちなみに他の企業には、塩野義製薬 13億900万円、KMバイオロジクス 10億6100万円、IDファーマ 1億2400万円
という感じです。
一流企業で多くの実績がある塩野義よりも多くの助成金を勝ち取っています。

さらに8月7日には厚労省の「ワクチン生産体制等緊急整備事業」により、
アンジェスは約94億円もの助成金を得ています。

ここで関係者が疑問に思っているのが、「免疫も感染症にも全く業績のないベンチャー企業」に巨額の補助金がついたことです。
確かに実績も何もない会社にこんなにもお金を出してくれるなんて不思議ですね。
夢物語のような計画書をだして、合計114億円ものお金がゲットできるんですから。
開発に失敗しても返さなくてよいお金でしょうし。

だってアンジェスが開発しようとしている「DNAワクチン」は、どこの製薬会社も開発に成功していないものなのですよ。
それだけ難しいものであるし、ましてやワクチン製造の実績もないところに114億円もの国のお金が流れるなんて…。

以前にもブログに書きましたが、森下竜一氏はアベ友でありゴルフ仲間です。
富士山をバックにした2ショット写真もあるくらいですから。
父親は橋本龍太郎元通りの後援会幹部を務めていたり、森下氏自身も小泉政権下時代に重要ポストを歴任しており、政界に近い人物です。
実績の全くない会社が巨額の助成金を得ることができたのにはそんな裏があったからかもしれませんね。

で、森下竜一氏という人物、なんかひっかかるなぁとは以前から思っていたのですが、やっぱりでした。
ディオバン事件というものがありました(2013年3月頃に報道)。
製薬会社のノバルティス社が販売していた高血圧薬「ディオバン」について、多くの大学の教授らが不正な論文を作成していたというものです。
不正な臨床研究を行い、不正な論文を作成し、患者を騙してディオバンという血圧の薬を処方するよう誘導したのです。
ここにはノバルティス社の社員も関わってデータの解析、論文作成もしていたようです。
当然有利になるようにデータをいじるわけです。
あるいは不利になるようなデータは採用しないとか。

降圧薬の市場規模は1兆円ともいわれており、いわばドル箱です。
そこでどれだけのシェアをとれるかが製薬会社にとっては重要になってきます。
ちなみにディオバンの年間売り上げは、ピーク時で1400億円でした。
血圧の薬は一生飲まないといけないと言われる降圧薬(と思わされているだけですが…)。
すぐに開発の元は取れるでしょうし、ボロ儲けですね。

ディオバンは、血圧を下げるだけでなく狭心症や脳梗塞の発症を抑えるというプラスの効果を宣伝して、多くのシェアを得ました。
しかし実際には狭心症や脳梗塞を抑えるという効果はなかったのです。

で、当時、医療雑誌などのノバルティス社の広告などに出たり、講演をおこなってばんばんディオバンを宣伝していたのが…
そう、森下竜一氏なのです。
当時は高血圧学会の理事でした(なのになんで今全く関係のないワクチン開発なんだか)。

ディオバン事件が明るみになり、高血圧学会は2013年4月第三者委員会を立ち上げたのですが、そこの委員にはなぜか森下竜一氏が。
しかも第1回会合直後にノバルティス社から1000万円の奨学寄付金を研究室宛に受け、その後も300万円を受け取っています。
ちなみに積極的に宣伝していた森下氏は2009年から2013年の間だけで2700万円の寄付(たぶん研究室宛)をノバルティス社から受けています。
当然森下氏は一貫して「ノバルティス社の臨床研究に不正はない」と擁護していました。

不正な薬を積極的に宣伝していた張本人が第三者委員会の委員になるって、第三者でも何でもないですよね。
ギャグですかって話です。
こんなふうに医学会はゆるゆるです。

そしてさらにさらにです。
2013年の情報開示により、森下竜一氏は年間講演回数が100回以上で、各製薬会社から合計2500万円以上を得ていることがわかっています。
この金額は研究室宛とかではなく、個人のポケットに入るお金です。
本業の大学教授の給与よりも確実に多いお金をバイト代?で得ていたわけです。
これが名だたる大学教授の実態です。
3日に1回以上の多忙な講演をおこない、多額の対価を受け取る。
医者なんだったら患者をもっと診ろと言いたくなります。

で話はまだまだ続きます。
公正な研究であるとか研究倫理などにかかわる「利益相反」について研究発表された事例があります。
実はそこには森下竜一氏の「アンジェス」という会社が出てくるのです。
(ちなみにディオバン事件のことも取り上げられていました。
つまり利益相反に関わる研究発表の2事例に森下竜一氏が関わっているということになります。「利益相反といえば森下竜一氏」みたいなものですね。)

2004年6月12日の読売新聞に以下の様な記事が出ました。
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阪大教授、未公開株取得した会社の薬品を臨床試験
大阪大の研究者らが[1999年に]設立した医薬品開発会社「アンジェスMG」(大阪府豊中市)が開発を目指している遺伝子治療薬について、臨床試験を行った大阪大病院の教授ら5人が、試験前に同社から未公開株を取得していたことが、12日わかった。……
同社によると、この薬は足の血管などが詰まる末梢血管疾患の治療薬「肝細胞増殖因子(HGF)」。未公開株を取得したのは、臨床試験のメンバー約10人のうち、同大学の教授2人と医師3人。臨床試験が始まる約半年前の2000年12月、第三者割当増資に応じ、1株5万円で数株から20株を取得。その後、1株100円の株主割当増資で、20株を持っていた教授2人の保有株数はそれぞれ320株に増えたという。
教授の1人は上場時、保有株の半数を約3200万円で売却したが、会社側は「上場時に市場に出す株が足りなくなり、会社からお願いして買い戻したものだ」としている。
臨床試験は2001年6月から02年11月にかけ、患者22人を対象に行われ、現在も最終段階の試験中という。
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この薬の特許は森下竜一氏が持っていたそうです。
つまりは、
・森下竜一氏(当時助教授)が特許を持っている薬の臨床試験を大阪大学でおこなった。
・森下竜一氏が中心となって設立した「アンジェス」という会社の未公開株を、臨床試験を行った教授ら自らが試験前に取得していた。
・株主割当増資で教授はボロ儲けした。
ということです。

ちなみに取得株の価値は報道された時点で数億円分になっていたそうです。

製薬会社の株式保有者による臨床試験はデータの信頼性が担保されないとして、アメリカでは学会などが禁じています。
当然です。

ディオバン事件でも明らかなように、臨床試験ほどあてにならないものはありません。
特に当事者(開発の製薬会社)が関わっていればなおさらです。
都合の悪いデータは捨て、都合の良いものだけを拾い上げれば良いのですから。
ディオバン事件は氷山の一角です。

上記のスキームはかなりの確率で儲けられることが確実視されるものです。
現に薬が市場に出る前に、すでに教授は株主割当増資でボロ儲けしているのですから。

そして当時、マスコミではこのアンジェスと未公開株のニュースは誤報だったとも報道されました。
文科省は問題ないと判断したからとのことで。
しかしまさにこの件が報道された当時、森下竜一氏は小泉政権下で「知的財産戦略本部本部員(本部長 内閣総理大臣)」という役職に就いていたのです。
つまり政府に近しい人間だったわけです。
そんな人間が重大な利益相反事件を起こしたとなれば、大変なスキャンダラスなニュースになってしまいます。
都合が良いことに、海外では倫理的に学会が禁止していたにもかかわらず日本にはまだ厳格なルールがありませんでした。
それで「問題ない」と(半ば強引に)判断したのでしょう。
そしてマスコミを使って「誤報、誤報」ともみ消した印象があります。
ルールがなければ倫理的に問題があっても何でもいいのかという話ですが…。
何度も言いますが、海外では禁止されている行為ですから。

結局はカネです。そしてコネ
医学には真実よりもカネで動いているところがたくさんあります。
そしてコネによって身分を守られ、コネによって国民のカネを助成金という形で奪い取る。
こんなことでいいのでしょうか?

ちなみに時間はかかりましたが、2019年9月アンジェスのHGF遺伝子治療用製品・コラテジェンが発売となりました。
国内初の遺伝子治療薬とのことですが、効果についてあまり噂は聞きません…。

患者さんのためではなく自分たちの私利私欲のために不正な研究に加担し、不正な薬を宣伝して製薬会社から莫大なお金をもらっているいる人間がのうのうと生きているのです。
犠牲になっているのは患者さん自身だけでなく、税金を払っている国民全員です。

森下竜一氏は現在DNAワクチンを開発しているとして脚光を浴びていますが、これまでの経過を見ているとどうも素直に受け取れないのです。
同氏にまったくもって恨みがあるわけではありませんが。

事実をねじ曲げ、「患者さんのためよりも自分のお金」が大事だと思って行動している医者もたくさんいるということだけは知っておいてください。

別に森下氏のことをいっているわけではありませんよ。
でも、不正な薬を積極的に宣伝して製薬会社からお金をもらったりって、それだけでも明らかにカネのために動いてますよね。

そんな医者には、いやいやその前に、「そんな人間には」なりたくないものです。
森下氏は医者というよりは、製薬会社の考え方になってしまっているのでしょうね。

医療と資本主義は相容れないものです。

まっとうな資本主義で儲けるならまだいいですが、利益相反で儲けるのは倫理上の問題があります。
医療において倫理上の問題があるのは…やっぱり受け入れがたいものです。

ちなみにもしアンジェスのDNAワクチン開発が成功したら、その利益はどうなるのでしょうか?
114億という国の助成金(=国民の税金)を使って開発したのですから、国民に還元してくれるのでしょうか?
自分のお金で開発したのだったら儲けても良いでしょうが、今回は事情が違いますよね。
多少の利益は良いとしても、べらぼうな薬価をつけてアンジェスだけがボロ儲け、なんてことにならないことを祈ります。
十分注意して目を光らせておく必要がありますね。