ワクチン打ち手問題

最近、ワクチン接種の「打ち手」が不足していることが話題になっています。

というか「打ち手」「打ち手」って、この言葉どうにかならないんですかね。
「討ち手」あるいは「撃ち手」を連想してしまって、戦国時代か!って感じの音の響きですもん。

いままでだって医療現場で「打ち手」なんて言葉使わなかったと思います。

なんだか医療が変な業界になったなぁという感じがします。

今日のニュースでは臨床検査技師や救命救急士も検討されているとか。
臨床検査技師と救急救命士も「打ち手」 約28万人対象 歯科医師に続き

どうしちゃったんでしょ。。。

救命救急士は確かに医師の指示のもと、限られた医療行為は許されています。
臨床検査技師による採血も行われています。

だけど…ですよね。
針を刺すという行為は研修を受けていますから、薬剤師さんよりはましかとは思いますが。
そもそも今や救急搬送もすごく増えており、対応できる救命救急士なんてそうそういないのではないでしょうか?

歯科医師に始まり薬剤師、医学生、そして救命救急士、臨床検査技師と議論の対象枠がどんどん広がっています。

こういうのを「節操がない」というのでしょうか。
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節操がない:一貫した行動基準を持たない、あるいは基準を貫こうとする意志が薄弱であるさま、貞実でないさま、などを意味する表現。「無節操」ともいう。
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ただこういう議論は決して悪いことではないと思うんですね。
いまこんな混乱しているときに議論することかっ!ということは置いといて。

アメリカではPhlebotomist(日本語的にはフレボトミスト)という職業があるようです。
採血を専門に行う「採血師」とでもいいましょうか。
講習を受けて、しっかりと何十時間という実技トレーニングなどを受けることによって資格が取れるそうです。

まぁここまでは日本の臨床検査技師とたいして変わらないのですが、アメリカの採血師はドラッグストアなどにいたりするそうです。

そのメリットとは、オンライン診療で医師の指示があったら、患者さんは近くのドラッグストアに行って採血を受け、そして採血結果が医師の元にパソコンのデータに送られてくるというところかと思います。

日本はコロナ騒動のどさくさに紛れてオンライン診療が始まりましたが、画像で顔色を見たり、正確に測れているかわからない血圧をみたり、体温聞いたり、お話しするだけです。
正直これだけの診察でどこまでわかるのか疑問です。

これが、「じゃあ近くのドラッグストアに行って採血してきてください」ということができるようになると、オンライン診療もかなり進むのではないかなと思います。

ただ日本はこういうところが苦手で、ネットワークの問題であるとかデータのセキュリティの問題であるとか、できれば全国的に統一ができたらよいのですが、
日本のシステムはいろんな利権で動いていますし、政治家や官僚はあっちに顔を立て、こっちに顔を立てですから、一向に進むわけがないのです。
てんでばらばらなシステムが乱立し、情報共有ができないとかで、結局使い勝手が悪いシステムになるだけです。

採血を代わりにやってくれる人がいたらどれだけ助かるか…。
それこそ「訪問採血師」なんて人がいたら、訪問診療をしている自分としてはとても助かります。

だけど「採血は医療行為であって生半可な知識じゃ危険だ」とか言ってアタマの硬い集団が、そうそう医療行為を他の人にさせることを許しません。
(自分の立場上とても言いにくい集団なので、あえてどこの集団とは書きません)
この集団はワクチン接種だって他の人にやらせたくありません。
だってとっても大事な収入源がなくなってしまいますから。
ドラッグストアでもワクチン接種ができるようになるなんて、ぜっ~たいに認めるわけがありません。
なんだかんだもっともらしい理由をつけてね。

採血やワクチン接種は確かに医療行為ではあるけれども、解剖学を学んでもらえればあとは技術のみです。
ワクチン接種にあまり難しい技術はいりませんが、採血はもろに「技術」です。
経験ですね。

そこら辺の医者よりも看護師の方が上手ですし、たぶん看護師よりもアメリカのPhlebotomistの方が上手です。
医者だからなんでもすごいわけではありません。

そして法律の問題です。
採血やワクチン接種といっても、副作用というか、その医療行為による事故はゼロではありません。
例えば、静脈と思って指したところが動脈で、大量出血であるとか巨大な血腫を作ってしまうとか。
あるいは神経損傷などです。
たまに採血やワクチン接種後に神経損傷でしびれが残ってしまったという話があります。

歯科医師や薬剤師、臨床検査技師、救命救急士や医学生がワクチンの打ち手になって医療事故が起きた場合、そんなとき補償はどうするのでしょうか。
国がちゃんと面倒をみてくれるのか?
一体誰が責任を取るのでしょう。

いや~期待できないですね。
ワクチン副作用だってそうそう認めないんですから。
明らかに因果関係がありそうなケースでさえ認めないんですから。

そして覚悟の問題です。
まったく経験のない人たちが、そのような覚悟を持ってワクチンの打ち手になることができるのか?
自分がおこなった行為が、相手を傷つける、一生の後遺症を負わせてしまう可能性があるという覚悟です。

針を刺すということは、一般的には傷害罪です。
それを合法的に認められているのが医療行為です。

たかが採血、されど採血。
たかがワクチン接種、されどワクチン接種。
それなりの緊張感を持っておこなっています。
それこそ医療事故が起きたら責任をとる覚悟で。

医療事故が起こった場合、ワクチンの打ち手だって、自責の念にさいなまれるのではないでしょうか?
なんも思わない人もいるかもしれませんが…。
というかそんな人にはやってほしくないですね。
でも打ち手を無責任に安易に増やすという行為は、そういう人たちが紛れ込んでくる可能性も高まるということになります。

だからちゃんとした講習は必要だと思います。
数時間だけの「なんちゃって講習」じゃなくて。

ワクチン接種の打ち手問題では、なんだか簡単に議論が進められている気がするんですよね。

というか上記の様な問題が山積みですから、結局は議論しているうちにワクチン接種者はだんだん減ってきて、この話題もいつの間にかたち消えるんでしょうね~。

ただ「ワクチン接種を広めようと努力してますアピール」をしているだけです。
「やってる感」の演出?って感じです。

しかし、働いていない看護師さんは日本に相当いるのですが、なぜか国は本気でその看護師さんたちに声をかけようとしていないようなんですね。
看護師さんにやってもらえれば何も問題はないのに…。
しかもワクチン接種ですからパートでも働きやすい。

オリンピックのためにそういう看護師さんを取っておこうという算段ではないかと勘ぐってます。
まだあきらめてないんですね~。