血圧の薬の話の続きです。
「血圧の薬を減量したり中止したら、血圧は上がってしまうんじゃないの?」
と当然思うと思います。
しかし不思議なことに、降圧薬を減量・中止しても、血圧が変わらなかったり、逆に飲んでいたときより低くなることさえあります。
実際に何例も経験しています。
そんな現象を目の当たりにすると、「今まで飲んでいたのは何だったんだ??」と思ってしまいます。
ヒトの体は本当によくできたもので、ちゃんと至適の血圧になるように調整しています。
「年齢とともに血圧は上がっていく。」
これは自然な流れです。ちゃんと理由があって血圧が上がっているとも考えられます。
自分の体が必要としているから血圧が上がっているのです。
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それに対し「血圧が高いですねぇ~」と、降圧薬が処方され、強引に血圧が下げられる。
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しかし、体はまた必要な血圧に戻そうとがんばって、血圧を押し上げる。
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そうすると「血圧下がりませんねぇ。もう1錠追加しましょう。」となって、どんどん薬漬けになっていく・・・。
こんなストーリーではないでしょうか?
もちろんすべての人に当てはまることではありません。
見逃してはいけない病気が潜んでいて、血圧が上がっていることもあります。
既往歴によってはしっかりと血圧を下げた方が良いこともあります。
しかし、安易に降圧薬が処方され過ぎているように感じます。
「原因不明の体調不良の原因が降圧薬だった」ということはよく経験します。
「血圧の薬は一生つきあっていくもの」というのは、すべての人に当てはまることではありません。
「今までの常識を疑ってかからないと、自分の身は守れない」とつくづく感じています。