節電と健康と「北の国から」

北海道の大停電からちょうど2週間がたちます。
訪問診療で街中を車で走っているので、街の様子、変化がよくわかります。

節電目標が掲げられ、停電から復旧しても夜になると街の中はいつもより暗い状態でした。
街のあちこちにあるコンビニの看板も電気を消しているところが多かったのですが、コンビニの会社ごとにみていくと面白い傾向にありました。

セイコーマート → ほぼ全ての店舗は消している
セブンイレブン、ファミリーマート → 消しているところが多いが、一部店舗で                    はついている
ローソン → ほぼ全ての店舗がついている

ローソンは…大体見かけた店舗は煌々と明かりがついていました。
しかしなぜだか、節電目標が軽減されてから、看板の電気を消す店舗を見かけるようになりました。
誰かがクレームを入れたのかもしれません。

セイコーマートはさすが道内企業です。
地震で停電の時も、従業員の車から電源を取って暖かいお弁当を提供していたと話題になりました。

クリニック近くのセイコーマートでも、地震翌日の夜、配送用のトラックではなく
小さな軽自動車2台に、段ボールをいっぱい詰め込んで商品を配送していました。
少しでもこまめに商品を陳列しようとする努力なのでしょう。
一生懸命運んでいる姿を見てとても感心しました。

商品は少しずつ増えてきている様子で、今日は電池や携帯充電器、おにぎりやパンなどほとんどそろっている状況でした。

節電は本日から解除になっています。

明るくなって日常に戻って良かったなという反面、少し残念な部分もあります。

夜暗いところで過ごすことは、人間にとって自然で生理的であり、健康に良いことです。
睡眠ホルモンのメラトニンも出やすくなりますし、熟睡しやすくなります。
メラトニンは抗酸化作用もあるので、しっかりと分泌されることは体にとって良いことばかりです。
明かりをつける場合は、夜は間接照明などで過ごすと良いと言われています。

ある先生が講習でおっしゃっていたのですが、
高級ホテルというところは、「いかに真っ暗な部屋を作れるか」に重きを置いているようです。
しっかりとした遮光カーテンを使い、真っ暗な部屋を作れるようにして、
しっかりと休める環境を作っているそうです。
ほんの少しの明かりの漏れでも、熟睡感は妨害されてしまうようです。

電気は電磁波の問題もあるので、この部分も健康に関わってきます。

現代の夜は明るすぎます。
無駄に電気をつけすぎているなと気づきました。
電気に頼りすぎています。
ただし真っ暗というのは防犯上良くありませんが。
ススキノとか楽しさや娯楽を求めていく所は明るくていいのかもしれません。

明るくなって活気が出てきて良い部分もありますが、
節電の時期は健康にとってはとても良かった期間だったのかもしれません。

節電をしているお店は確かにいつもより暗いなと感じましたが、客の立場からしたら特に困ることはありませんでした。
このまま節電状態でもいいのになぁと思っています。

夜を無理矢理昼の環境にする必要はありません。
夜は夜です。

ちなみにうちのクリニックは、開業当初から予約の患者さんが来るとき以外は
診察室も待合のところも電気を消しています。
節約の意味もありましたが…。
端から見たらやっているのかやっていないのかわからない怪しいクリニックです。
そして今回の地震をきっかけに、表の看板の電気も消すことにしました。
暗くなったら自動的に数時間点灯するようになっていたのですが、
よくよく考えたら夜間外来診療をやっているわけではないので患者さんがやって来るわけではないし、夕方から夜の数時間看板を照らしていても何の意味がないと今更気づきました…。

電気に頼りすぎない生活を心がけていたら、今回のような大停電が起きてもパニックにはならなかったのでしょう。
「北の国から」の五郎さんのような生活を送っていたら、まったく問題なくすごせたはずです。
電気、ガス、水道のライフラインが止まってしまっても五郎さんは大丈夫です。
しかしその前に地震で家が危なそうですが…
脚本家の倉本聰さんはきっと、便利になりすぎた現代に警鐘を鳴らしたかったのかなと思います。